当たり前のことを書く。
だが、当たり前のことができなくて契約が成立しなかった場面をたくさん見てきた。
生命保険契約が成立する3要素はご承知の通り、申込、告知(保険会社の引受承諾)、第1回保険料充当金の着金である。
とりわけ「告知」において、苦労されている募集人さんがどれだけ多いか。
もちろん、生命保険営業の経験の浅い募集人さんや、ふだんは生命保険の取扱が少ない損保代理店さんが、お客様の体況面で引受不可になったという話はよく聞く。
せっかく、紹介入手や「はじめまして」の段階から、ヒアリングやニーズ喚起を行って、ようやく提案に至って、やっと申込手続きに繋げてきたのに、体況面で引受ができなくなったという話である。
しかもこの話は、経験豊富な募集人さんでもよく起こりうることでもあるのだ。
なぜそんなことが起こるのか。
理由はただ一つ。
体況面の情報収集が「後工程」になっているからである。
そんなことは当たり前のことであり、わざわざブログで書くほどのものだろうか。
それでも体況引受不可は少なくないのだ。
無論、保険会社や大手保険代理店の販売マニュアル等には、体況面の情報収集は「前工程」で実施するように書いてある。
それらは、ヒアリングやファクトファインディングの段階で情報入手を促していることであろう。
しかし、である。
申込手続き、告知書にご記入いただく段階になってはじめて、お客様側から「そういえば」という告知が出てくることが少なくないのだ。
ヒアリング時にお客様が言うのを忘れていた、ということもあるが、
お客様が大した傷病ではないとタカをくくっていた、ということもあろう。
それがもし重篤な傷病だとしたら、募集人さんにとっては天国から地獄、という話である。
そんなこと、聞いてないよと。
だからベテラン募集人さんの取扱でも起こりうるのだ。
体況面の情報収集の「前工程化」推進においては、ヒアリングの徹底しかないのであろうか。
どれだけ徹底したとしても、お客様が言い忘れる、タカをくくる、ということも出てきてしまうのだ。
体況情報収集の前工程化で最も効果的な方法は、健康診断書を早期開示いただくことである。
これは、来店型保険ショップでは当たり前に行われている。
保険提案よりも前段階で、相談会にご来店される際には、保険証券と共に健康診断書をご持参いただくのだ。
このルール、仕組み化を可能にしているのは、来店型保険ショップが「お客様側から望んで保険相談を希望する」というビジネスモデルに立っているからである。
訪販の場合も同じようにしたいのだが、お客様との関係上、すぐには健康診断書を見せてくれるまでいきづらい。
例えば、紹介されて「はじめまして」の関係性のなかで「早速ですが、健康診断書を提出してください」と言えるのか、ということである。
ではどうすれば良いのか。
ファーストコンタクトでお客様を「次のステップに進みたい」という気持ちにさせることだ。
次のステップに進むためには、健康診断書と加入済の保険証券が必要であることを話すのだ。
極端に言えば、健康診断書と保険証券が無ければコンサルしませんよ、ぐらいの姿勢で良い。
それでは、お客様に「次のステップに進みたい」と思ってもらうためには何が必要なのか。
少なくとも下記3点は必要であろう。
・自分ごとであること
・気になってしょうがない
・解決したい問題であること
これらの心理状態を引き起こすためには、サプライズが必要となる。
サプライズを起こすには既成概念の破壊や、情報の希少性が重要となる。
このようなトークを事前に組み立てておく必要があるのだ。
トーク組み立て方は、保険代理店さんの特性や取扱保険会社によって異なってくる。
シンプルなもので、専門性が感じられるものが良いであろう。
このようなトーク組み立ての支援もやってきた。
詳しくは保険代理店さん向けの講座にて、作り方をお伝えすることとしたい。
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